本格的な田植えシーズンを前に、神奈川県内有数の米どころ・平塚市で、若者たちが苗の準備に一役買っている。
農家に交じって汗を流すのは、不登校やひきこもりの経験者。就労や進学の前に経験を積み、ゆくゆくは人手不足や高齢化に悩む農家の助っ人にと期待されている。
8日、同市郊外の農業生産法人「湘南ライスセンター」。地域の農家有志が共同出資し、水稲の育苗から収穫、乾燥・貯蔵までを請け負うこの施設で、苗が詰まったトレーの搬送作業に10~40代の男女5人が加わっていた。
「生きる意味」に戸惑う
高校中退後、10年ほど無職が続いているという20代の女性は「いきなり社会に出るのは難しく、この企画が外に出るきっかけになればと思った」という。
「楽な仕事じゃないが、自然の中でこの空を見上げる気持ちよさを味わえただけでもよかった」と話した。
市の委託を受け、プログラム…